群馬の畳職人ブログ
【国境を越えたご縁】翻訳アプリで繋がった海外出身の若夫婦の畳・襖替え!「知らないからこそ絶対に裏切らない」一級技能士の誠実なおもてなし
いつも佐藤畳工業のブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。群馬県桐生市菱町の佐藤畳工業です。秋の本格的な模様替えシーズンを迎え、今週も地域の皆様からたくさんの温かいご用命をいただき、一級技能士として一針入魂で実直に現場を動かしております。
さて、本日ご紹介する施工事例は、当店にとっても本当に温かく、忘れられない特別な出会いとなった、桐生市内にお住まいのご自宅のストーリーです。
お伺いしたのは、海外出身の若いご夫婦のご自宅。奥様も旦那様も、日本語がほとんど喋れない状態でした。そんなお二人が、インターネットのGoogleマップやウェブ検索から佐藤畳工業を見つけてくださり、公式LINEからお問い合わせをくださったのです。
お見積もりから当日の打ち合わせにいたるまで、お互いのスマホの「翻訳機能」を駆使しながらのやり取りとなりました。画面越しに言葉を実直に変換し合いながら、和室を美しくしたいというお二人の熱い想いがまっすぐに伝わってまいりました。
■ 自分でやるつもりがプロの技へ!「材料支給」を快諾した理由
今回の工事は、6畳の畳の表替えと、襖(ふすま)の張り替えです。
襖の張り替えにあたっては、お客様から「ネットで購入したこの襖紙を使ってほしい」と、材料支給のご相談をいただきました。お話を伺うと、最初はネットで襖紙を買い、自分たちでDIYして張り替えようと挑戦するつもりだったそうです。
通常、ホームセンターやネットで売られている安価なDIY用の材料は、プロの施工方法と違う場合があり、仕上がりの責任が持てないためにお断りする事もございます。しかし、お二人が用意されていたものを見せていただくと、それは伝統的な松と2羽の美しい鶴が描かれた、プロの目から見ても申し分のない「きちんとした本物の襖紙」でした。
「日本の伝統美が大好きで、我が家を綺麗にしたい」というお二人のリスペクトと熱意、そして素晴らしい材料を前に、職人として断る理由はどこにもありません。材料支給での施工を喜んで快諾させていただきました。
■ 「日本の畳を知らないお客様だからこそ」見えない裏側に執念を刻む
お客様は、当然日本の畳の詳しい構造や裏側の処理のことはご存知ありません。ですが、だからといって手抜きをするような妥協は、一級技能士として1ミリもいたしません。むしろ「知らないからこそ、プロとして絶対に裏切れない」というのが当店の頑固なプライドです。
新しく畳表を張り替える前には、前の古い畳縁や、それを留めていた古い縫い糸を一本残らず綺麗に剥がし落とし、土台(畳床)を完全にまっさらな状態にリセットします。この見えない下地処理をキチッと行うことで、新しいい草を張ったときに歪みのない、平らで美しい仕上がりと数年後の圧倒的な耐久性が生まれるのです。
今回お選びいただいた畳表は、熊本産『ひのみどり綿々』(生産者:岡本太氏)。そこへ、上品な薄緑の伝統菱文様が美しい高級畳縁『暮四季No.90』を合わせました。
仕上がって敷き込んでしまえば、二度とお客様の目には見えなくなる側面部分。そこに、暮四季の美しい文様が寸分の狂いもなく真っ直ぐ通るよう、均一な糸で美しく縫い上げました。
■ 1ミリの不安も残さない、全てを「英語」で揃えたおもてなし
畳と襖が仕上がり、お部屋は見違えるような格調高い和室空間へと生まれ変わりました。ですが、佐藤畳工業の仕事はここで終わりではありません。
日本の生活習慣や畳の手入れ方法が分からないお二人が、明日からのお掃除や換気で困ったり心配したりしないよう、施工終了時には、私が心を込めて作成した【 英語表記の「畳の取り扱い説明書」 】を直接手渡しでプレゼントいたしました。
さらに、請求書についても、金額のブラックボックスや言葉の誤解が一切生まれないよう、【 全ての内訳を事細かに英語で記載 】してお渡しいたしました。
工事の技術だけでなく、その後の暮らしにいたるまで、1ミリの不安も曇りもなく喜んでいただきたい。その専門店としての実直な想いへの答えが、お客様からいただいた1枚のアンケート用紙に溢れていました。
〜海外出身のご夫婦からいただいた直筆のメッセージ〜
「Great service, very good work」
(素晴らしいサービス、とても良い仕事です)
当店が自作してお渡しした「英語版のアンケート用紙」には、対応、説明、家具の移動、仕上がり、そして価値にいたるまで、全ての項目に「Excellent!(最高)」のチェックが入れられていました。
自由記入欄には、力強い筆跡でこう書かれていました。
「Great service, very good work(素晴らしいサービス、とても良い仕事です)」
国境を越えて、言葉の壁を越えて、一級技能士としての実直な手仕事とまごころが120%通じ合った、店主としても本当に胸が熱くなる最高の畳替えとなりました。
桐生市内にお住まいの海外出身の若夫婦様、この度は大切な我が家の和室を佐藤畳工業へお任せいただき、本当にありがとうございました!Thank you so much!
当店では、海外出身のお客様はもちろん、日本の住宅の仕組みに少しでも不安を感じている全ての皆様からのご相談を実集にお待ちしております。「日本語が完璧でなくても大丈夫かな…」「ネットで買った材料があるんだけど…」という方もどうぞ安心してお声がけください。
これからも地域の皆様の大切な和室の主治医として、一枚一枚に魂を込め、一生涯責任を持ってアフターフォローをさせていただきます。気になることやご予算のご相談など、どんな小さな事でもまずは公式LINEやお電話からお気軽にご相談くださいね。
※実際に当店で工事を終えられ、和室や窓際の美しい仕上がりに大満足された地元の皆様からの【1ミリも嘘偽りのない手書きアンケートギャラリーはこちら >】も合わせてご覧いただき、本物の安心感をお確かめください。
※日本の本物のい草・畳表の大切な産地である熊本の深刻な現状と、年内施工分の最高品質をお約束する当店の【震災と畳の未来・国産100%の自社倉庫確保についてはこちら >】も、合わせてご一読いただけますと幸いです。
